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 2007-01-14 Sun 23:58  

世界遺産からのSOS〔写真・映像〕展@池袋西武

                  
今日は池袋西武のイルムス館で開催されていた世界遺産からのSOS〔写真・映像〕展に行ってきた。これは昨年5月のそごう千葉店を皮切りに日本全国を巡回しての開催となったユネスコ、NHK、毎日新聞社が主催のもので、アジアの危機遺産を紹介し、「私たちに何ができるのか」「何をしなければならないのか」を問いかける内容となっている。

      sekaiisan.jpg

まず入るとこれでもかと言うくらいの大きい音量でNHK世界遺産のミュージックが流れていた。もちっと静かに見させてくれ。

・・・とまぁそれはおいといて・・・
まずは記憶に新しい、アフガニスタンのバーミヤン遺跡。2001年3月にタリバンによって爆破された大仏の在りし日の写真から。
1500年近くにわたって守られてきた先祖からの遺産を、世界からの反対にも耳を貸さずに爆破したタリバンに改めて怒りを覚えたと同時に、ある映画監督が「バーミヤンの石仏は、破壊されたのではない。この世界に対して無力であったことを嘆いて自ら崩れた」という旨のことを言っていたと言う話を思い出した。
信仰に対する想いが行き過ぎた結果と、それに対して「なぜこの石仏を守らなくてはいけないか?」「どのような想いでこの石仏を作ったのか」という気持ちが石仏と共に後世に伝わらなかったのもあるのではないだろうか?改めて形だけ残すのではなく、その精神も後の世に伝えていくことの重要さを感じた。

次にイランのアルゲ・バム城砦。ここは3年ほど前に大地震によって崩れ去ったが、印象深かったのはそこで流れていた映像。この城砦を守るために修復職人が大切に守ってきたものが自然災害によって一瞬に崩れ去った。だが、彼らはデジタルアーカイブによって後世にこの城砦を残し、また修復に向かおうとしている。この姿勢には思わず頭が下がった。彼らの熱意が伝わってきたし、すべてをアッラーの思し召しと受け止め、未来に進んでいこうとしている姿に感動した。

3番目にフィリピンのコルディリェーラの棚田。1995年に文化遺産に指定されるが皮肉なことにこれが棚田を崩壊させる遠因となってしまった。観光客が押し寄せ、これに対応して棚田を捨て、より儲かる観光物産の販売などに若者が増加してしまった。結果、棚田の存続が困難になってしまっているという。
山からの水によって棚田が潤い、そこで育てた作物を食べ、また土に返る。その養分を吸った水が再び棚田に流れるという人間と自然が見事に共存した循環システムは、過去から受け継いだ偉大な智慧だと思う。これをこれからの国の運営システムに生かすことはできないだろうか?

4番目はネパールのカトマンズ。かつてシャングリラ(桃源郷)と呼ばれたここも、近年では環境破壊が進んでいるという。人間の欲望というのは恐ろしいものだ。自然だけでなく、かつて自分たちが作ったものまで破壊してしまう。

最後にカンボジアのアンコール遺跡。ここは僕は戦場カメラマンの一ノ瀬泰造が亡くなった場所ということでよく知っていた。ここが危機遺産に入っているのは知らなかった。国際援助や修復作業が進んでいると聞いていたが、観光地化が進んだことによって新たな危機を生んでいるという。
かつてポル・ポト政権によって遺跡保存の担当者のほとんどが殺されていたという現実にも驚かされた。

今回の写真展では、遺産はただ形だけ残せばいいわけではなく、作った人たちの想いも一緒に残さなくては意味がないのだと感じた。

写真の「残す」「伝える」という力の大きさを感じた。街の風景1枚を撮影するにしても、撮影者の気持ちがその写真には乗り移る。事実を事実のままに、ありのままに伝えることの難しさと、自分が撮った写真が自分の想いを越えて一人歩きしてしまうことの怖さを感じた。

theme : 写真展
genre : 写真

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なんとか見に行けました。

なんとか時間を見つけて見にいってきました。
今年も世界遺産の暫定リストで4件を、日本がリストアップしました。
守っていくことの大切さは分かるのですが、「どのように」守っていくのか、難しいところですね。

見に行ったですか!

うっかりしてる間に終わってますね。
気になってはいたんだけど。
各地で世界遺産に登録しているけれど、果たしてそのような肩書きがあったほうがいいのかどうか・・・
気がつけばあれもこれも世界遺産。
もちろん認定されることに意味はあるのでしょうが、遺産を守っていくという意味において考えさせられることは多いですね。
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  • Author:こぉらす
  • ブログ開設:2006年11月1日

    最近は山よりも街の写真が増えてきています。
    ホームタウンの墨田・台東エリアを中心に、下町や山の魅力をお伝えします。

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